ソフトウェアアーキテクトが知るべき97のこと、を読みました
- 作者: 鈴木雄介,Richard Monson-Haefel,長尾高弘
- 出版社/メーカー: オライリージャパン
- 発売日: 2009/10/05
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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今月頭には読み終わってましたが感想書いてなかったので思い出しながら。
本の内容は開発畑出身で、今は開発サイドとビジネスサイドの間に立つような人たちが今までの経験から得られた業務を円滑に進めるためのTips集みたいな構成になってます。間に立つような人というのは、ビジネスサイドの人たちよりは技術のことを知っており、プログラマよりビジネスサイドの都合を理解している人のことを指してます。
最近、自分もちょうど開発だけやってりゃよいポジションでは無くなりつつあるような気がするので結構楽しく読めました。似たような境遇の人はこの本を読むことで解決案が浮かぶまではいかないまでも気分転換にはなって抱えてる問題にいろんな角度から考えられるようになったりするかもしれません。
日本版はオリジナルの97編に加えて日本人アーキテクト7人による11編が収録されてます。この11編がアーキテクトごとに結構色が違ってて面白かったです。それぞれの視点から「技術」というキーワードで色々語られてます。
気に入った1節を引用して締めます。
法律家だったことのない判事、外科医だったことのない外科部長なんてものを聞いたことがありますか?それぞれの仕事の頂点に達した人と呼ばれるようになってからも、こういった職業の人々は、専門分野の新しい発展を学び続けることを要求されます。ソフトウェア・アーキテクトにも同じことが当てはまります。
(中略)
デベロッパーの信頼を得るために何よりもものを言うのがあなたのコードです。あなたが自分ではコードを空想家などではないことをデベロッパーたちに示すことができれば、例えば「私ならデータグリッドにデータセットをバインドするだけでもっと短い時間で同じ事ができる」なら、デベロッパーたちにデータの表示方法について制約を設けても、不満の声はあまり上がらないでしょう。
(中略)
どのようなソリューションを実現できるかを判断するためには、ソリューションの要素を開発するためにどれくらいの労力がかかるかを見積もれなければなりません。ですから、自分で設計したものは、自分でコーディングできなければならないだろうと思うのです。
by Mike Brown